英数国に関してはかなりハイレベルな問題になっているので、普段中間・期末で取っている「80~90点などの得点」はよほどの生徒でないと取れないと考えます。それを目指して勉強することは大変なストレスになり、楽しく受験勉強を続けることができなくなってしまいます。またどの重点校でも「英数国の合格ボーダーライン」は50点台になっています。
数学の受験対策
まずは、「大問1」の雑題45点分を確実にゲットするために、「難問の計算に対応できる計算力を培うこと」に力を注ぐべきと考えます。矢島塾では、この計算力養成のために過去問を毎年40回分ぐらいやっています。「大問2 3 4」の「小問(1)(2)」は解ける問題が多いので、なるべくチャレンジします。ただし「小問(3)」は難問が多く、これにはまってしまうと大事な時間を無駄に使ってしまうので、ちょっと見て何も閃かなければいったん捨てます。また、「二次関数の問題」は「平面・空間の問題」に比べると点数が取れますので、ぜひ得意分野にしておいてください。時間配分も大切な要素です。失敗する生徒の大半は、「実力が最初からない」か「時間配分に失敗した」かのどちらかです。「大問1」は20分、「大問2 3 4」は各10分として、時間がきたら迷わず次の問題に進んでください。入学試験のコツは「取れる問題を先にささっと取ること」なのです。
英語の受験対策
試験問題は、「リスニング」、「対話文」、「長文読解」、「30~50字程度の自由英作文」で構成されています。特に「自由英作文」では、長文または対話文の内容を踏まえた上で出される題材を元に英文を作るので、読解力と論理的な文章力が求められます。矢島塾では、全ての文法の演習を終了する「夏期講習以降」から様々なトピックに対する英作文の練習をしていきます。配点の大きい箇所なので、ここでしっかり点が取れるように、「文の繋ぎ方や細かいミス」をチェックし、より完成度の高い英作文が作れるよう指導していきます。
リスニングは「各校独自で作成した問題」ではなく、「一般都立との共通問題」なのでそれ程難しくはありません。出題傾向も変わっていないので、過去問のCDなどを何回も聞けば対策は十分です。
長文を素早く読むコツは、「最初に注釈の単語に目を通すこと」です。長文は、「文法的に難しい」わけではなく、「履修外の単語がたくさん出てくるから難しい」のです。そしてとにかく長いのです。「わからない単語、知らない単語」をその都度注釈から探していると、読みにくいですし、途切れて時間もかかってしまいます。「注釈の単語に先に目を通す」ことによって、「どんな内容なのか大体の見当をつけることもできる」ので、この読み方は絶対にお勧めです。
また時間配分もとても大切です。膨大な量の設問をこなさなければならないため、ゆっくりと解いている時間はありません。かなり細かく時間配分を決め、その時間感覚が身に付くようくり返し練習していきます。
近年では、「絵や図、グラフを見ながら長文を読む」という問題の傾向が多く見られます。どんな初見の長文でも内容がすんなりと頭に入ってくるように、常に「物語文」、「エッセイ」、「宇宙」、「自然科学」、「医療」、「環境問題やテクノロジー」など様々な分野の英文に触れさせます。そしてその中で書き換え問題や英問英答のテクニックを習得することが確実な得点へつながると考えています。
内申と理社
このような方針で試験を受けると、ミスも含めて英数国ともそれぞれ「50~60点」くらいに落ち着きます。これで十分であり、これ以上は必要ありません。英数国では離されなければいいのです。では、どこで合格するのでしょうか。
その答えは内申と理社です。
内申は「1000点中300点」しか配点はありませんが、英数国で差がつかない以上、「内申の300点は、皆さんの想像以上に合否に影響を及ぼしている」のです。先生にゴマをすってでも、1点でも多く内申を獲得しましょう。内申1点は当日点2.4点分に当たります。
理社は一般都立の問題と共通です。易しいので90点を割ったら不合格ぐらいに考えましょう。